投稿日:2019年9月6日 | 最終更新日:2022年11月17日
ソーシャルレンディングを始めようとして評判が気になっている人はいると思います。
ソーシャルレンディングに対しては、批判的な意見を見ることも少なくありません。
一方、Owners bookやSBI-SL、LENDIX、不動産クラウドファンディングのCREALやFantasなど、人気が殺到しているサービスも存在します。
それらを踏まえこのページでは実際の評判や人気の理由をまとめました。
目次
ソーシャルレンディングの評判は悪いのか?賛否両論だが人気はある
口コミを見る限り、ソーシャルレンディングの評判は悪いというのが現状です。
ソーシャルレンディングの評判が悪い最大要因は、みんなのクレジットやラッキーバンクなどに下された行政処分。
さらに、近年は延滞が多発している点が挙げられます。
参考出典
みんなのクレジット、自転車操業の驚愕実態
ソーシャルレンディングは匿名性のファンドを形成しているため、それによってさまざまなトラブルが生じていました。
(2019年春から匿名化の解除が行われています。)
複数の事業者が行政処分となり、近年はmaneoで延滞案件が増えてきたことで、ソーシャルレンディングの評判が悪化したと考えられます。
しかし、その一方で瞬間蒸発するほど申し込みが殺到したり、人気が高いために抽選式を採用する事業者も出てきています。
賛否両論のソーシャルレンディングが人気を集める本当の理由
ソーシャルレンディングでは度重なる不祥事により評判が悪くなっています。
しかし、ファンドが数秒で売切れたり、抽選式を取り入れる事業者が出るなど、一部ではさらに人気が過熱しています。
以下では、なぜソーシャルレンディングが人気を集めるのか?一歩踏み込んでポイントをまとめました。
- 事業者によるところが大きい
- 地合いに左右されにくく、働きながらでもできる
- その上で利益がイメージしやすい
- 身近な存在であり、分析がしやすい
1.事業者によるところが大きい
ソーシャルレンディングはひとくくりでで語られがちですが、その内容は事業者によってさまざまです。
行政処分を受けるような事業者もあれば、上場企業関連会社として透明性を高めながら運営している事業者もあります。(SBIソーシャルレンディング、Owners bookなど)
また、近年は匿名性を廃し、期待利回りを下げて安全性を高めた不動産クラウドファンディングサービスも登場しています。
遅延や貸し倒れリスクはあるものの、事業者リスクは低いということができるため、投資家から人気といえます。
2.地合いに左右されにくく、働きながらでもできる
現在、存在する投資商品のほとんどは「指数」に左右されています。
ETFもインデックスファンドも、株式投資も、J-REITにも「ダウ平均株価」「日経平均」「リート指数」が存在し、地合いの影響を受けます。
地合いとは、ある銘柄や株式市場全体、相場の状態(値動き)のこと。
取引が活発に行われていて、株価が上昇する傾向にあると「地合いが良い」といい、反対に、取引量が少なく、株価が下落傾向にあると「地合いが悪い」という言い方をします。(出典:日興証券)
地合いに反応し、臨機応変にポジションをとれば優位な投資ができるかもしれませんが、働きながらだと難しいという人もいます。
また、毎日指数をみるのが強いストレスだという人も存在します。
一方、ソーシャルレンディングの場合は地合いの影響を受けにくく、ほったらかしで投資できる側面があるため、そこに魅力を感じる人もいます。
3.その上で利益がイメージしやすい
ソーシャルレンディングには想定利回りが存在し、投資する前に予めどの程度のリターンが期待できるかイメージすることができます。
さらに、毎月分配型の場合は1ヵ月ごとにリターンを受けることができます。
遅延や貸し倒れもあるためその通りになるとは限りませんが、事前に利益がイメージしやすいこともソーシャルレンディングのメリットです。
4.身近な存在でああり、分析がしやすい
ソーシャルレンディングは、口座を開設して入金し、自分が気になるファンドを選択すれば準備完了となりますので、シンプルに投資ができます。
ソーシャルレンディングよりも良い投資商品があるという話を聞いても、それが横文字の海外ETFだったりしても、どのような手段とタイミングで実践すればよいか分からないという人も多いはず。
対してソーシャルレンディングは投資までの工程がシンプルであるだけでなく、投資対象も不動産が中心となっていて身近なものが多く、分析しやすいのが特徴。
シンプルかつ身近である点も、ソーシャルレンディングの人気の理由と言えます。
実際の不動産投資をする代わりに、投資している人も多くいます。
ソーシャルレンディングのデメリットは何か
さまざまな要因をはらみながらもソーシャルレンディングが人気の理由をまとめてきましたが、忘れてはけいないデメリットもあります。
最後に、それについてまとめておきたいと思います。
ソーシャルレンディングの最大ネックは税制面
ソーシャルレンディングのデメリットは遅延や貸し倒れではありません。これらは利回りと引き換えに生じるリスクであり、リスクを許容できないと判断すれば、投資しないという選択もできます。
投資である以上、リスクが伴うこと自体はどんな投資にもいえることです。
株式投資よりも税制面で劣る
本来語られるべきデメリットは税制面となるでしょう。
ソーシャルレンディングには株式のような税制面での優遇がありません。(株式投資は、利益の税率が20%と定められています)
一般に雑所得扱いとなってしまいますので、株式投資と比べると明らかに見劣りします。
ただし、この点についてはソーシャルレンディング事業者自体も課題と考えていて、業界全体の成長と共にクリアされる可能性はあります。
ソーシャルレンディングの評判は賛否両論だが、さらに人気化する可能性もある
このページを見ている人は、ソーシャルレンディングに疑問を感じていたり、始めようか迷っている人も多いと思います。
ソーシャルレンディングはひとくくりで語られがちですが、ぜひ今回挙げた人気の理由とデメリットを天瓶にかけて評価してみてください。
ソーシャルレンディングならではのメリットはある
あらためて人気の理由をまとめると以下の通り。
- 事業者によるところが大きい(ひとくくりで語れない)
- 指数に左右されにくく、ほったらかしで投資できる
- 利益がイメージしやすい
- 身近な存在である
個人的にはソーシャルレンディングは大口投資では有効な手段の一つとであり、例え少額投資であっても利益を実感しやすいメリットがあると考えています。
メリットや魅力がなければ、抽選制になるほど人気が殺到するわけがありません。
もちろん、リスクはミドルリスク以上で、危険な側面はあります。
その場合は、期待利回りが低くリスクも低いファンドもありますので、安定重視であればそうしたファンドを狙ってみるのがおすすめです。
今やひとくくりで語ることはできず、自分に合う投資方法が見つかればソーシャルレンディングも有効な投資になりえるでしょう。