ソーシャルレンディング

【徹底検証】ソーシャルレンディングのリスクと可能性

投稿日:2016年5月26日 | 最終更新日:2022年11月17日

クラウドファンディングのまとめ

今回はソーシャルレンディング(投資型クラウドファンディング)のリスクと問題点、可能性についての考察しました。とても重要であり整理しながらまとめていきます。

ソーシャルレンディングの募集案件を見ていると、こういうアイデアがあったのかと感心させられるような商品も増えてきました。

一方、こうした新しいサービスには可能性と共にリスク・問題点がつきものです。

ソーシャルレンディングに関して言えば、リスクとリターンのバランスに気をつければ、株や積立投資にはない新しいメリットが得られる可能性もあります。

その意味でも、可能性とリスクの両面を抑えておきましょう。

ソーシャルレンディングの可能性

ソーシャルレンディングの根本的な仕組みは原始的でもあり、事業者がお金を募り、投資家にリターンしていく仕組みです。

株式やIPO等もその仕組みと言えるのですが、ソーシャルレンディングはもっと枠組みが自由であると言うことができるでしょう。

より自由で、より共感しやすい、というのは1つのキーワードになると思います。

ジャンル的には不動産は金融を思い浮かべる人もいると思いますがそれだけではありません。

過去にスマートエクイティが提供する映画ファンドというものがありますが、これは映画に出資するという変わったタイプのもの。

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出演者には斉藤工さんをはじめ、実力派の役者さんが顔を揃えています。
「種まく旅人夢のつぎ木匿名組合」が募集をしていて、募集金額は4,620万円。

日本映画におけるプロデューサーの仕事はお金を集めることと言われますが、ソーシャルレンディングにおける事業者は、プロデューサー的であるとも言えます。

ソーシャルレンディングは小回りが利きやすい

株式やIPOでお金を集めようとする場合、母体にある程度の規模が求められますが、ソーシャルレンディングでは小さな母体でもお金を集めることができます。

この映画ファンドは、映画がヒットすれば大きなリターンが期待でき、投資家限定の特典もあると書かれています。

あくまで一例ですがこうした仕組みはまさにソーシャルレンディング的と言えると思います。

これまでにない可能性が広がる

映画ファンドが出てきているわけですから、ゆくゆくは「新技術」などさまざまな分野の事業主が出てくることも予想されます。

実際にソニー銀行のSony Bank GATEでも、「スマートホームIoTデバイスの事業化のファンドが登場しています。

インターネットの繋がりが大きな力を生む

インターネットによるダイレクトな繋がりはソーシャルレンディングの魅力であり、これから更に非常に大きく伸びてくる部分だと感じます。

ネットを活かすことで利回りを高めるのがソーシャルレンディングの魅力ですが、それだけにとどまらないメリットも出てきています。

一方で、ソーシャルレンディングのリスクとは何でしょうか?

ソーシャルレンディングのリスクと対処法

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ただ、創成期であるからこそ失敗もあると思いますし、上手くいかないこともあるでしょう。

大きな可能性を秘めたビットッコインは、マウントゴックスという取引所が破綻したことで、ビットコインそのものが一時的に下火となり、その後復活しています。

マウントゴックスとは東京都に拠点を構えるビットコイン交換所である。~中略~
同社は何年も発覚しなかった窃盗行為によって744,408ビットコインを損失し破産に至ったという。~中略~ 他のビットコイン交換所6社は、これはマウントゴックスだけの問題であると共同声明を出した。(ウィキペディア出典)

ビットコインとソーシャルレンディングでは性質は異なりますが、新しいサービスであるが故に似たような事例も起こらないとは限りません。

その他起こりうるリスク・問題は下記が考えられます。

ソーシャルレンディングの代表的なリスク

・元本割れ
・貸し倒れの多発
・運用会社の破綻
・運用会社の処分

元本割れリスクは、株や投資信託も同じですが、注意したいのが「貸し倒れ」です。

また、特定の事業者が破綻や処分されるケースも注意が必要です。

トラストレンディングの場合

トラストレンディングでは以下の背景で、登録取り消し処分を受けました。

エーアイ社は元財務省の山田貢氏、元国土交通省の山本淳氏、元防衛相の渡邉一浩氏など元官僚を役員に招き、元官僚のコンプライアンスや政府とのコネクションを全面に出し、主に公共事業で年利12~15%の利回りを出すファンドを設定、全国の投資家約2000名から52億円を集めた。その後高速道路建設、除染など各ファンドが架空と発覚し、2019年2月に金融庁・関東財務局から当時初となる第二種金融商品取引業の登録取消処分を受けた。(引用元:勝訴したご本人様から情報提供)

本件については、弁護士を立てない状況で、個人の方が正式に本人訴訟による全額賠償を勝ち取りました。(2021年1月3日追記)

さらに、全額回収に成功をしています。(2021年7月追記)

出資金が返金されないトラブルが多発している金融商品「ソーシャルレンディング(ソシャレン)」の元事業者、「エーアイトラスト株式会社(現AI株式会社、松本卓也社長)」を相手取り、都内勤務の男性会社員が起こした民事訴訟は、12月31日時点でエーアイ社からの控訴はなく、一審東京地裁が下した全額賠償の判決が確定した。一連のソシャレン訴訟で判決が確定したケースは初めてとみられる。(引用元:勝訴したご本人様から情報提供)

出資金が返金されないトラブルが多発している金融商品「ソーシャルレンディング(ソシャレン)」の元事業者、「エーアイトラスト株式会社(現AI株式会社、松本卓也社長)」を相手取り、都内勤務の男性会社員が昨年12月に全面勝訴した件について、男性会社員は財産開示手続きを経て5月18日付で、債権全額の回収に成功したことを公表した。ソシャレン他社も含めた一連のトラブルで、判決を経た全額回収事例は初めてとみられる。

例え被害にあっても鳴き入りしないことの重要性が分かります。

被害に遭われた方が勝訴した事例があり、もしトラブルにあった場合も諦めないことは肝心です。

みんなのクレジットの場合

代表的なのが「みんなのクレジット」で、14.5%の高利回りで注目を集めましたが、

  • ファンドの償還資金に別のファンドの出資金が充当
  • 貸し付け先がグループ会社に集中

などの不正が発覚し、2017年3月に関東財務局から行政処分を受けています。

その意味でもサービスを選ぶ際は充分な注意が必要。
サービスが急増しているからこそ、問題がありそうな事業者への投資は避けましょう。

基本的には担保付きや、実績のあるサービスを選ぶことがおすすめです。

リスクがあるのはどの投資も同じ

ソーシャルレンディングのリスクに関しては、それ自体について語るよりも、どのようにな形で投資家がサービスを選ぶかがポイントになります。

例えばローリスク投資として代表的な投資にIPOというものがあります。

個人投資家に絶大な人気がありますが、IPO投資においても選球眼を誤れば、公募割れと言って損失を抱えるケースがあります。

結局、どんな投資にも損失リスクがあり、いかにコントロールするかが大事です。

ソーシャルレンディングのリスクの考え方

ソーシャルレンディングングの登場は投資家にとって面白くもあり、またこれまで以上に見る眼が求められるとも言えるのは間違いありません。

投資する先によっては、投資家にとってハイリスクな面があるのも事実です。
一方でローリスクな案件もあるなど、その種類は多岐にわたります。

だからこそリ見る眼が求められますが、経験を積んで目利きを鍛えて行ければ、その分だけ投資妙味が得られる可能性もあります。

クラウドクレジットの場合は?

例えば実際に海外特化型で知られるクラウドクレジットでは、海外の小さな国の中小事業に投資できる案件があります。こうした案件は、期待利回りが高い一方でリスクもあるわけですから、投資家の眼が問われます。

一方、その事業に可能性があると分かればリスクを負って投資するという判断もできます。

クラウドクレジットは、公式サイトで期待リターンマップが公開され、リスクを把握できます。

さらにオリジネ―ターと呼ばれる現地提携会社がありますが、国内で賞を受賞しているほど優れるところもあります。リスクがある商品でも工夫はできます。

リスクがあるように見えても、情報次第では賢く投資することは可能です。

国内不動産投資でリスクを抑える

近年はマイナス金利やオリンピックによる好影響を受ける不動産型ソーシャルレンディングの人気が止まりません。

好利回りのラッキーバンクや、上場企業が関係しているオーナーズブックやLCレンディングはすぐに売り切れる傾向があります。

専門的な話では、不動産案件の場合は担保があるかないかで、リスクは大きく変わります。

ラッキーバンクのように全案件不動産担保付きの場合は、リスクを軽減することが可能です。
絶対に安心ということはありませんが、これらも大切な要素です。

ソーシャルレンディングは少額投資でリスクを抑える

リスクを回避する方法として、ソーシャルレンディングは少額投資できることがあります。

最低1万円から投資できる場合もあり経験を積むには充分すぎるほどリスクコントロールは可能と言えます。少額で資金を分散できることも魅力ですね。

全体のまとめ!リスクはあるがメリットもある

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既に多くのサービスが登場していますが、ソーシャルレンディング(投資型クラウドファンディング)が本格的に認知されたのは2016年であり、こんなものではないと思います。

ソーシャルレンディングを提供する会社も増え、その分だけ問題点も出るかもしれませんが、それを上回るサービスも数多く存在します。

だからこそソーシャルレンディングを提供する会社の比較は重要になりますが、そちらについては当サイトをご参考にして下さい。

リスクや問題点だけに捉われてはいけない

繰り返しになりますが、今後ビットコインにおけるマウントゴックスのようなネガティブなニュースがあったとしても、過敏に反応し過ぎてはいけません。

ソーシャルレンディングには幅広い選択の自由があり、どこまでリスクを負うかは投資家自身の裁量となります。

新しく出てきたサービスだからこそ、リスクの見極めは肝心ですがそこをケアできれば、これからの時代において新たな可能性を手に入れることでしょう。

ソーシャルレンディングは2018年以降が本番

人気のビットコインやIPOについて、創成期から現在の加熱期まで見てきましたが、一度人気に火がつけばあっと言う間に人々が押し寄せてきます。

IPO投資はローリスクでハイリターンですが、今では殆ど当選しなくなってしまいました。

やはり何ごとも加熱してから始めるのでは遅いのです。

ソーシャルレンディングは今すぐ始めるべき

ソーシャルレンディングについては、ビットコインやIPOほどの熱狂的な人気はありませんが、だからこそ今から経験しておく価値があります。

フィンテックと呼ばれる金融革命において、個人投資家が参加できるのがビットコインとソーシャルレンディングです。

ビットコインについてもマウントゴックスの破綻で鎮静化した後、人気を見せています。

新しいサービスだからこそ未知な面、リスクはありますが、チャンスがあるのも事実です。
見る眼を養いながら新しい道を切り開いていくことも投資では必要です。

投資に興味がある場合、まずは一歩踏み出してみると良いでしょう。

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ソーシャルアンテナでは、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーなど専門家を監修に招き、不動産投資や投資全般について誰でも分かりやすく、役に立つ記事を発信しています。
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宅地建物取引士 第225173号
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