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ソーシャルレンディングで怪しい事業者の見極め方

投稿日:2018年12月27日 | 最終更新日:2022年11月17日

こんにちは。ソーシャルレンディング屋さん(@sociallending7)です。

最近は、さまざまな事業者が金融庁から行政処分を受けるケースが増え、遅延・貸し倒れといったリスクの他、事業者リスクが取りざたされるようになりました。

そこで今回は、過去の事例を元に怪しい事業者の見極め方を考察していきたいと思います。

自分自身も100%見極められるわけではなく、自分の失敗例も含め、事業者リスクをできる限り減らすポイントをまとめていきます!

グリーンインフラレンディングの場合

グリーンインフラレンディングの行政処分

2018年にはグリーンインフラレンディングにも行政処分が行われました。

詳細については以下にまとめられています。

>>証券監視委、融資仲介会社への処分を勧告 投資家に虚偽の説明

グリーンインフラレンディングについては、行政処分が行われる直前まで信頼していたこともあって、個人的に反省しています。

なぜ信頼していたかというと、

  • 当時は業界ナンバーワンのmaneo(マネオ)グループだった。
  • 直接話を聞いた経緯があった。

上記の2点になります。

一時期、ソーシャルレンディングと言えばmaneo(マネオ)と言われるほど絶大な人気をほこっていて、私自身も好きな事業者でした。

グリーンインフラレンディングはそのmaneoグループに所属していましたので、その時点で安心感を感じていました。

また、グリーンインフラレンディングについては、maneoのセミナーで直接、社長のお話を聞くことがありました。その際は、非常に情熱的で3D映像などを用いて、具体的な案件のビジョンを熱弁されていて、すごいビジネスだと感心した記憶があります。

ただ、今振り返ってみると以下の点が怪しいポイントだったと感じています。

・通常では考えられないほどの高利回りばかりだった。
・実態がつかみにくい。

高利回りばかりだった

グリーンインフラレンディングは、非常に高利回りでした。高利回りだから怪しいというわけではありませんが、少なからず警戒する必要はあったと反省しています。

例えば、クラウドクレジットでは高利回りな案件もありますが、低利回りな案件もあります。

これなら分かりますが、高利回り一辺倒は怪しいと感じますね。

実態がつかみにくいものは手出し無用

また、グリーンインフラレンディングは「太陽光発電」「海外水力発電」「バイオマス発電開発」などのエネルギー関連を取扱いますが、文面を見ても何処にどのように存在しているのかがイメージができませんでした。

3Dモデルで確認したことはありますが、実際のイメージができないものに関わるのはリスクがあると痛感させられました。

例えばこれがオーナーズブックであれば、具体的な立地名、スポンサークレジット、建物状況、交通状況、物件評価が掲載されるため、ある程度イメージが持てます。

ソーシャルレンディングの案件は、できる限り自分がイメージできるものに投資するのが怪しい案件を避けるコツと言えるかもしれません。

maneoグループに所属する全ての事業者が悪ではない

グリーンインフラレンディングやガイアファンディングの不祥事を受けて、maneo(マネオ)から資金を引き上げるという声も増えるようになりました。

たしかに、maneoには監査責任があり、怪しいと思われていも致し方ない点があります。

ただ、maneoマーケットには「LCレンディング」など個人的に信頼している事業者も含まれています。特にLCレンディングは上場企業が運営する事業者であり、必ずしもmaneoグループ全てが怪しいとはならないと考えています。

maneoに落ち度があったことは事実ですが、これからの復活に期待したいと思います。

ラッキーバンクの場合

2018年に人気ソーシャルレンディングのラッキーバンクが行政処分を受けました。

具体的な処分の内容は金融庁のページでまとめられています。

>>ラッキーバンク・インベストメント株式会社に対する行政処分について

ラッキーバンクは不動産を扱うソーシャルレンディングで、当時は人気ナンバーワンと言っても過言ではない状況でした。

立ち上げ初期の頃は個人的にも解説した記事を宣伝して頂いたり、周囲の評判も上々であったことから、信頼できる事業者だと感じていました。

ただ、個人的に気になっていたことが2点あり、それが理由でラッキーバンクに徐々に距離を置くことになりました。それが以下の2点です。

  • セミナーを行わず積極的な情報開示が少ない。
  • 広告主としての対応に疑問。

セミナーが殆ど行われなかった

ソーシャルレンディングというのは非常にクローズな空間で行われるため、個人的に積極的な情報開示は必須だと考えています。

ゆえに個人的にはセミナーを殆ど行わない事業者については、一部を除いては疑問を持っているところがあります。

例えばソーシャルレンディングに限らず、大手証券会社を見ると分かりますが積極的にさまざまなセミナーを開催しています。

本来、何か隠しごとでもない限り、自社のサービスを広く知ってもらうために広く活動するものです。それにも関わらず、セミナーを一切行わないのは「?」と感じてしまいます。

広告主としての対応に疑問

ソーシャルレンディングのブログを運営されている方なら分かると思いますが、ソーシャルレンディングにはアフィリエイトと言って、サービスを紹介することで紹介料を得られる仕組みがあります。

ラッキーバンクで疑念を感じたのは、初期の段階では紹介料を非常に高く設定していましたが、ある時期から、紹介料が大幅に下がった件です。

これには予算の都合の問題もあったと思いますし、紹介料が減額されるのは良くあることです。

しかし、その減額率は自分が見たことのない水準であり、代理店を通じて問い合わせても腑に落ちない結果となりました。

投資をしているだけでは見えない部分ですが、企業の振る舞いに問題があると感じ、信頼できないと思うようになっていきました。

ラッキーバンクについて振り返ると、セミナーなどの情報発信が少ないこと、日頃の些細な振る舞いにおいて気になる要素があったと感じます。

ソーシャルレンディングで怪しい事業者を避けるポイント

怪しい事業者を避けるポイントについては、以下が参考になるかと思います。

ここまでやってもダメならあきらめもつくはずです。

  • 上場企業のサービスを利用する。
  • 上場企業から出資を受ける事業者を選ぶ。
  • 情報開示の多い業者を選ぶ。(セミナー、HP更新頻度が多い)
  • 分散投資をする。

上場企業のサービスを利用する

上場企業だから絶対に安心ということは決してありませんが、コンプライアンスや周囲の目をを考慮しても一定の安心感があると考えられます。

実際に、以下のサービスはここまで大きな問題は起こしていません。

  • SBIソーシャルレンディング
  • オーナーズブック
  • LCレンディング

上場するということは、多くの基準をクリアしています。未上場の事業者と比べると信頼性は格段に高まります。

例えば、SBIソーシャルレンディングに何かあれば、SBI証券をはじめグループ全体に悪影響が及びますので、問題になるような行為は避けるはずです。

また、グループ会社として運営されていることが多いため、倒産リスクも低下します。

上場企業から出資を受ける事業者を選ぶ

上場企業でなくとも、上場企業から出資を受けているというのは信頼の証と言えます。

当然、さまざまなリサーチや審査の元に、出資を行うわけですから一定の信頼を得ていると考えることができます。

その代表的なサービスとなるのがクラウドクレジットです。クラウドクレジットはマイクロファイナンス投資を掲げ、多くの大手企業から出資を受けています。

こうした事業者も、一定の安心感はあると考えられます。

情報開示の多い事業者を選ぶ

先のラッキーバンクの件でも触れましたが、公式サイトの更新頻度が少ない、セミナーを積極的に行わないなど、情報開示の少ない事業者は怪しい傾向にあります。

なお、ここでいう情報開示とは、宣伝のことではなく草の根運動のことを指します。

宣伝を多くしているから安心してはいけないというのは、電車のつり革広告にも登場したみんなのクレジットの件でも分かります。

通常は、自社サービスを多くの方に知ってもらいたいと思うわけですから、セミナーなどを通じて草の根運動を行うはずです。

それをしない、ということは怪しいと思われても仕方がありません。

分散投資をする

いくら上場企業であっても、不祥事が起こることはあります。また、遅延や貸し倒れが起こる可能性はあります。

よって、どれだけ自分のお気に入りの事業者があったとしても、少額投資でない限りは分散投資をするべきででしょう。

遅延・貸し倒れリスクを抑える場合、同じサービス内で分散させても構いません。

しかし、事業者リスクを考慮するならば最低でもサービスも2~3つは分散するのが望ましいと考えられます。

怪しい事業者の見極め方のまとめ!

あらためて、怪しい事業者を見極めるポイントは以下の通りです。

  • セミナーや情報発信を行わない。
  • 企業の振る舞いに違和感がある。
  • 案件が全て高利回り。
  • 案件の実態がつかみにくい。

いくつかの事業者が金融庁の行政処分を受けることで、ソーシャルレンディング自体が怪しいと感じる方も少なくありません。

ただ、今回挙げた通り事業者を見極め、投資することができれば、ソーシャルレンディングは地合いに影響されずに利回りを得るというメリットを享受できます。

どんな投資にもリスクはある

もっとも代表的な投資は株式投資ですが、2018年12月の大暴落を受けて撤退したという声も出てきています。どのサービスにもメリット・デメリットが存在し、ソーシャルレンディングに限った話ではありません。

リスクがあるとはいえ、ソーシャルレンディングの一部のサービスでは今もなお案件発売と同時に売り切れる現象が出ています。

ソーシャルレンディングにもさまざまなリスクがありますが、上手に見極めることができれば投資していく価値は充分にあると言えるでしょう。

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